弱い犬ほどよく吠える

ダメな大人の見本帳。

仮死状態だったヲタクが突然息を吹き返した話

まず先に謝罪しておこうと思います。

これを読んで誰かが「えーうそむすめん。ってそんなにいいんだー私も見てみようかなー」って思わせる要素はいっそ気持ちがいいほどございません。 世間の潮流に乗りたかったんだ……それだけなんだ……

 

2014年11月、当時の私はいわゆる「一般」に近い生活を送っており、同時にそれは非常に珍しいことでもありました。

元来私はものすごいハマり症というか、何かを好きになるとそれを限界まで追い求める典型的なヲタク気質でして、西でライブがあると聞けば高速バスに乗り込み、東でイベントがあると聞けば鈍行を乗り継ぎ、そんな生活を送ってきた人間でした。 おまけにどこのジャンルでも在籍が比較的長く、「飽きたから降りる」というよりも「もっと好きなものを見つけたからそっちに行く!」といった感じでしたので、あちらの沼からこちらの沼へ、かれこれ2桁年、常にずぶ濡れの状態で移動しているような生活でして。

それがまあ色々とあってなんとなく前の沼から足が遠のいてしまった後、なんとなく何かに情熱を注ぐことが億劫になってしまったのです。

年に1回Vコンには行っても、友達がハマってるアニメを見てみても、勧められてニコ動を見ても、楽しいけれど何かにどっぷりハマることがなくなってしまいました。 言わばヲタクとしての私は、一旦そこで死んでしまっていたのです。

ちなみにもともとむすめん。の存在自体は結成の辺りから知ってはいました。 ただ当時の私の数少ない娯楽の中にperfumenがありまして、perfumenの新作動画を日々心待ちにしていた私にとって、突如現れたむすめん。なるユニットは、実はあまり歓迎されるものではありませんでした。

(白服さんなんだか楽しそう……でもperfumenは……?)

これが当時の私のむすめん。の印象だったのです。当時!当時のね!怒らないでお願いだから!

 

なので友人がむすめん。にハマり、宅飲みしようよーついでにDVD見ようーみたいな話になった時も、完全に宅飲み目的でした。

※というか実際宅飲みメインだったらしいのですが私の中でこれが「鑑賞会」と認識されておりまして、「あれ鑑賞会メインじゃなかったよ」って言われて5/11慌てて訂正しましたすみません……ねえ頑張ってほんと頑張って私の脳内HDD……どうして鑑賞会だと思っていたの…

あと一応むすめん。知ってるから多少話についていけるかなーくらいの本当にライトな感じで鑑賞会がスタートしました。 見せてもらったのは確かワンドリの特典DVDと会いドル気取り真っ最chu……だった、はず、です。(曖昧)

※後日あの日見たのはワンドリだけだと教えてもらいました。私の海馬本当に頑張って。

で、2014年11月22日夜、初めてむすめん。をちゃんと見た段階での第一印象。

 

「へえー、意外と楽しいね。」

本当すみません上から目線ぽくて本当にすみません! でも前述の通りややマイナスぎみの地点からのスタートだったんです! それがここで!ゼロに戻ったんです! 今ほどがっぷり四つで見ていないですし、酒だのつまみだのをムシャアしながらのライトな鑑賞だったので今ほど何かここ!というポイントがあった訳ではありません。

ただ、あの日に見たにーちゃんの活動休止発表はとても強く印象に残りました。

むすめん。を初めて見るにあたって、あの映像がかなり重いものだったからかもしれません。

ただボロボロ涙を流すメンバーとにーちゃんの挨拶、そして野崎さんの言葉は初めてむすめん。を見た私に深く突き刺さりました。

ああこの人たちはすごく真面目にむすめん。として活動しているんだな、と。 そんな感じで強く私の心に突き刺さったむすめん。鑑賞会の翌23日、宅飲み場を提供してくれた友人は、布教してくれた友人の持ってきてくれたワンドリのCDをPCに取り込んでいました。

そして残る私に「ヨヲコも聴く?」と聞いてくれたのですが。

 

「いやー私は別にいっかなー」

想像以上にカッサカサでした。

 

ずっしり刺さったとかなんとか素敵っぽいこと書いといて!書いといてこのザマですよ!! 刺さりはしたけどこのときはまだ来なかったんです私の中で!完スルーしちゃったんです!!

かくして私とむすめん。のファーストコンタクトはこの時点ではさらっさらに上滑りして幕を閉じてしまい、「今日は別の友達んちでモンハンやるから」と何事もなかったように友人宅を後にして終わってしまったのです。どうも、遊び方が小学生です。

その後別の友人宅へ移動し、たっぷりモンハンに明け暮れている間はまあ見事にむすめん。の事は頭からスパーーーン抜けておりまして。考えてることと言えばリオレウスとはどうしても仲良くなれる気がしないとかまたマレコガネが私のところにだけ出ないとか、そんな小学2*年生な思考で日が暮れた11月23日。

 

帰りの道すがら、ふっと前夜に見たアイドル気取りの人たちのことを思いだしました。

 

と言ってもセンチメンタルに思いを馳せたというよりも単純に数名名前がわからないとかそんな理由だったと思うのですが、とにかく帰宅した私はなんとなく気になってむすめん。を検索したのです。

 

そこに出てきたYouTube。いっぱい動画が出てきました。

 

この時だったかもしかしたら予習がてら少し前に見ていたのか、あの時何故ニコ動ではなくYouTubeを検索しに行ったのかは今でも謎なのですが、踊ってみた動画が沢山並ぶ中、昨晩見たジャケットと同じ衣装で踊る動画を発見した私はそれをぽちっと再生してみました。

 

そうです、「みかん」です。

 

おそらくここで初めて、昨晩教えてもらった知識と照合して、どれがどの人だっけと答え合わせをしようとしたのだと思いますが、まず何より曲の良さにびっくりしました。

昔は娘。が好きで6期辺りまではアルバムもがっつり購入していたのですが、えっしばらくご無沙汰してたけどこんないい曲出してたの……ごめん……という娘。の楽曲そのものへの感動。

そしてもう一つ、私を釘付けにしたものがありました。

楽しそうに踊るメンバー、声は娘。のものだけど皆楽しそうに口ずさむ中、一人明らかに歌詞と口の動きが違う人がいる。 そして動きもちょっと独特だったりする。 でも顔は生き生きとしていてとても楽しそう、そして超ハンサム。イケメンじゃなくてハンサム。

もうお分かりかと思いますが野崎弁当さんです。

ここで私は昨晩見たワンドリDVDを思い出しました。 この人は北海道に住んでいて、忙しい仕事の合間を縫ってこうして活動していると言っていた。そうか忙しいから歌詞までは入らないけど歌いたい心意気なんだ……なにそれちょっとグッとくる…… これが11月23日の出来事でした。 ゼロ地点に立っていた「むすめん。」というグループが思っていたよりも魅力的かもしれない、そう思いながら床に就いたのは確かです。

 

だけど11月24日、目が覚めたら突然むすめん。がすごく好きになってたのは予想外だった。

 

ねえほんと11月23日の夜中に何があったの私……未だに本当に謎なのですが、目が覚めたら「あっどうしよう好き」ってなってたんです本当に訳が分からないんです…… ただこの時点でそれまで死んだと思っていた何かがゆっさゆさ揺り起こされてるような感じはありました。

ありましたけど、朝起きて布団の中で「どうしよう私むすめん。好きだ……!」って頭抱えるとか。

許されるの10代までですよ! 私それにプラスおっと誰か来たようだ。

思えば基本的に感情が物凄く後から来る人間でした。

誰かと何か喧嘩になるような事態になってもその時は何も言い返せず2日後くらいに「ああ言えば良かったんだ」と思い、喜怒哀楽を表すべき場面が来ても、その時はうまく表に出ず、2~3日後になって感情が出て来るような人間でした。

そんな訳でファーストコンタクトから2日の時を経て、むすめん。いいなという気持ちが突然感情に到達したのです。恐竜か私は。

いよいよ本格的に気になりだした私は野崎さんを中心にむすらぼを見進め、そこである衝撃の動画を目にしました。

ご存知野崎さんが謎の特技を披露している動画なのですが、ここで野崎さん発した「アメリカ横断ウルトラクイズ」という単語。 この言葉に私は堕ちました。

 

私超絶ウルトラクイズオタクなんです。

 

ヲタクとかフリークとかじゃなくてこれに関してはオタクです。ニュアンスで理解して。

現行放送している番組ではないのでずっとそれが表に出ていることはないのですが、どのくらい気持ち悪いかと言うと最近ニュースでよく出るパナマ文書云々の話で「タックスヘイブン」って単語が出て来るじゃないですか。

あれを聞いて「あ、13回大会の準決勝のボルティモアで○○さんが答えたやつだ」って真っ先に浮かんだような気持ち悪いオタクなんです。

わかっていただけるかわかりませんが、オタクは己の好きなものを好きな人に異常な共感を覚える習性があります。 昨晩より気になっていた野崎弁当さんの口から、私の大好きな「アメリカ横断ウルトラクイズ」という単語が出た。

最近いいなって思い始めた人は、私のずっと好きだったものが好きらしい。

この事実(一部拡大解釈)がゆさゆさ揺さぶられていた私の中の死んでいた何かに重めのドロップキックを入れました。

 

私、覚醒完了。

 

ヲタクとしてすっかりナリを潜めて一般人として暮らし、最近すっかり何かにハマることなくなったな~やっぱ年齢と共にそういうの落ち着いちゃうのかな~なんて思い、ちょっと寂しいなんて思いつつああ私も多少まともな人間になったのかな、今後は穏やかにハンドメイドアクセサリーなんか作りながら暮らしていくのかななんてちょっとばかし大人を気取ってた自分、ほんと残念だった。

 

全然死んでなかった。

寧ろ生き返っちゃった。

 

単に自分の中でのそんな対象に巡り合ってなかっただけだったんですね。 ちなみにワンドリはその後お願いして貸していただきました。本当にありがとう危うく死ぬところだった(ヲタク的に) そこから先はもう転がり落ちるようにハマっていきましてもう目も当てられないので割愛させていただきますが、ただひとつ懺悔したいことがありまして。

大好きです。もうほんと大好きです。

推しとか二推しなく同率一位で「どっちが好きなの?」と聞かれたら「床の間に飾るか枕元に置くかの違いでしかない。崇拝と慈愛の差異だから」と訳の分からない主張を続けてハート飛ばしまくってるフォーゲルさんですが。

実は私、最後までフォーゲルさん覚えられなかった。

本当にごめんなさい大好きです…… でも宅飲みしながら「あの人は誰?」って聞いたの今でも忘れてませんごめんなさい……

 

くっそ長いブログ、最後までお読みいただきまして本当にありがとうございました。 むすめん。さん4周年本当におめでとうございます。 これからもずっと応援してまいります。