弱い犬ほどよく吠える

ダメな大人の見本帳。

いつか来るかもしれない初めましてのために

 前回のブログで最後になると思ったのに、年末に身動きも取れずただただDVDと動画を見る時間がぼっこり発生したら色々と思いが連なってしまったので、もうひとブログ書こうと思い立ってしまいました。くそうインフルエンザめ。

 

 改めましてめせもあ。さん、MazeNo.9ツアーファイナル、TDCホール公演お疲れ様でした。そして2019年ホールツアー開催決定おめでとうございます。

 ファイナルのパシフィコ横浜は5002席。発表直後からメンバーも「どうやったら埋められるだろう」「頑張らなきゃ」とこれまでにない大きなキャパへ挑戦することの気概を感じられたし、ヲタクも「友達連れて行こう」的なツイートが既に見られて、2019/8/4目がけて一斉に走り出した空気が感じられました。

 パシフィコはもちろん大きいですけど、そこだけじゃないですよね、今回のツアーの会場って2018よりはるかに大きいところがほとんど。しかも2daysの多いこと。

 ライブハウスは体力的になかなかハードだし、シーティングだと興味を持ってくれたお友達を連れて来やすいし、できればこの先もホールがいいな、そのためにはこのホールツアーがしっかり埋まってその先もずっとずっとホールが定着すればいいなと個人的に願っています。

 2017のホルツは時々後ろの方が空いちゃってる時はありました。でも2016のThanks!のライブハウスツアーから比べると2018のMazeのチケット取りの大変さったらその比じゃなかったし、TDCも満員になった、DDPだけどカウコンも即日ソールドアウト。これもしかしたら来年のホルツもけっこう激戦なとこ出て来るんじゃない?って思ったりもしています。満員の座席を見て喜ぶメンバーの顔とか、MCで「ソールドアウトでーす!」って高らかに宣言してヲタクが歓喜する光景を見たい。

 もっと売れてほしい!っていつも思ってます。早く世間に見つかれって、あんな番組に出て欲しい、こんな舞台に出て欲しいって、いつも楽しく夢を見ています。

 

 と同時に私は、めせもあ。の接触に行き始めた頃の事を思い出すのです。

 

 今は全然違いますが、(当時は)むすめん。のリリイベについて調べたり行った方のレポを見たりした時に、私は正直「なんて怖いイベントなんだろう」って思ったんですね。

 応援しています、○○がよかったです、それを直接伝えられるのはとても素晴らしくてありがたい機会だけれど、見れば名前や顔が覚えられているファンの子が沢山いる、ファンが「個」として認識されてしまっているなんて。「沢山の人」っていう集合体でフラットに対応しちゃダメなのかな、「覚えられている」と「覚えられていない」で一つの格差が生まれちゃうじゃん。そう思ってたんですね。

 前の沼でもCD購入者に向けたサイン会や接触イベントのようなものはありました。ただその方たちは「アイドル」ではなかったこともあってか、基本ファンの顔と名前を一致させることは意識的にはしていなくて、名前を呼ばれる、認知されるなんてほんの一握りのファンにのみ与えられた称号みたいな感じで。

 め。現場よりも規模は多分小さくて、私もけっこうな頻度で行ってたけど覚えられてはいなかったんじゃないでしょうか。

 それもあって余計に認知文化にびっくりしたんだと思います。そして本音を言えば羨ましさもありました。ステージの上の人に顔を覚えられる、名前を覚えられてるってどんな感じなんだろう。その羨ましさ、もうちょっと包まず言えば嫉妬のような感情を「怖いこと」というネガティブイメージを自分に植え付けることで誤魔化そうとしていたように思います。

 

 そんなめんどくさい思いを抱えつつも時は経ち、いろいろあって二人の推しさんは私の名前と顔を一致させてくださいました。経緯は割愛させていただきますが、なんといっても記憶力おばけの集団。名乗ってないのにいきなり名前を呼ばれたり、数回行っただけなのに「いつもありがとう」と言ってもらえたりしてびっくりした経験のある方は少なくないと思います。

 

 なのにその時、私が抱いた感情はやっぱり「怖い」でした。

 

 勿論全面的な恐怖じゃなくて、そりゃびっくりしたけれど、とても嬉しくてふわふわしたのは覚えています。

 だけどそれと同時に、この「覚えてもらった」ということが、この先この人たちを応援していく上で自分の妨げになってしまうのではないか。

 忘れられたら辛い、コンスタントに話をしに行かなきゃ忘れられてしまうんじゃないか。

 所謂「認知が切れる」という事象ですね。

 覚えてもらった人に忘れられるのは辛いです。仕事の場だってそう。ヲタク同士だってそう。大好きな人だったら多分余計にそう。それを恐れるあまりにこの人たちが大きな規模になって行くことを歓迎できなくなったらどうしよう。

 規模が大きくなれば推しに会いたい人は増えます。母数が増えれば一人当たりの接触可能な時間や機会は減ります。記憶力お化けな脳にだってキャパはあります。

 覚えてもらいたての頃、私は「その日」を迎えるのがひたすら怖かった。

 だったらいっそ今すぐにでも忘れて欲しい。自分の推しが増えた喜びの中に、その一人としてカウントだけしてくれればそれでいい。

 初めのうちは特にずっと、そう思っていました。

 だけど私という人間は心配性で臆病であると同時に快楽主義な生き物で、推しさんと話ができる、直接褒められるという機会のすっかり虜になってしまい、同時に絵が描けないくせに妄想力が人一倍強いばかりに写真という最高の素材で推しの見たい表情を己の手元に収めることができる撮影会というイベントにどっぷり頭まで浸かってしまい。

 幸い規模の広がりは感じつつもこれといって不利益を感じることもなく、自分の都合や経済事情を鑑みると上手くバランスが取れていたこともあり、楽しいことを楽しいことをと考えているうちにいつしかその頃の「怖い」を忘れてしまっていました。

 本来それでいいんですけどね。推してて怖いと思うなんてそんなにいいものじゃないですし。

 

 それが最近、ぽんっと思いだすようになりました。

 

 多分、カウコンの撮影会が私の周りで落選祭りだったのと、パシフィコ横浜のキャパ5002っていう大きさをほぼ同時に見たからだと思います。

 ああ取りづらくなってるな取りづらくなるだろうなって改めて思わされたと言いますか。

 大きくなって行くことは素直に喜ばしいことだなあと思います。だけど前述のように思っていた私はやっぱり、その日は近いのかなあと思いました。

 いつか会えなくなる時が来る、話せなくなる時が来る。ゼロじゃないかもしれないけど、そこにたどり着くまでのハードルがとてもとても高くなる日はきっとそんなに遠くない。私はそれを素直に喜べるだろうか。

 よく聞く「遠くなっちゃう」とはなんとなく似て非なる感情なんですよね。最初から遠いのは知ってるんです。ただそれを近くに見せるような、隣に居ると錯覚するような魔法をずっとかけてもらっていたから、その魔法がかけきらないくらいに広くなっちゃうのかなあって。

 

 だけど、当時と今とで決定的に違うことがあるんです。

 

 あの時も好きだったけど、あの時よりも更に更にずっと、めせもあ。を好きで、幸せを願いすぎている。

 自分というヲタクが忘れられることよりも、客電がついた瞬間スカスカの客席を見て悲しい気持ちにさせる方がよっぽど辛くて怖い。

 め。さんが選んだドアが間違っていたって思わせたくない。「大好きな場所は自分で作れるんだ」って歌ってましたけど、めせもあ。の選んだ道を正解にするのは、めせもあ。自身でもあるしヲタクでもあるんじゃないかなって。

 パシフィコを、武道館を、満員の人と光で埋め尽くしたい、その景色を推しに見てもらって、ああこのドアを選んでよかったって思わせたい。

 

 だから今はもう全然怖くありません。安心してどんどん大きくなって下さい。

 

 ここで終わればすごくきれいなブログだった!多分!でもここで区切るとやっぱりちょっと嘘になります。いっぱしに寂しさを感じます。

 

 きっとこの葛藤は推してる限りいつまでもいつまでも続くし、喜ばしいことじゃんのポジティブ陽ヲタクの私とえーでもでも寂しい今のままが丁度いいじゃんの陰ヲタクの私の殴り合いはこの現場にいる限り一生続きます。いつか推しさんに「初めまして!」と言われた時に、ああたくさんファンが増えたんだねって、私はちゃんとそう喜べるんだろうかって時々過ります。

 推しはそんな人じゃない!!一度覚えたファンの顔は忘れない!!そんなお怒りを買うかも知れません。私もそう思ってます。

 だけどどんどん大きくなってほしい、その気持ちを自分で妨げたくはない、そう思うとやっぱり精神的避難訓練みたいなものは必要で。

 そんなこと色んな感情がぶつかったり混ざったりなんだりして個人的にもオーロラを抱えつつそれを掲げて光らせています。

 

 このブログには答えも結論もありません。

 年末になんてうだうだしたブログ上げやがるって話ですし、本当に一個人の気持ちでして誰もそんなこと思っちゃいねえわって思われるかもしれないですけど、ただ一個言えるのはこの殴り合い、陽ヲタクの私に勝って欲しいと思っています。

 半ば意地もあるかもしれません。精一杯の見栄というか綺麗事かもしれません。

 

 だけどお前の最大の望みは何だって聞かれたら、めせもあ。さんたちにずっとめせもあ。さんとして笑っていて欲しい。それが最大の望みであることに嘘偽りはありません。

 あとめざましライブに出て欲しいし冠番組持ってほしい、Mステからきっちりオファー貰って出て欲しいし芸能界最強スポーツ王で飛び箱跳んでるところも見たい。グレーテルのかまどだって諦めてないしあんだけ好きだって言ってるんだからドラマに出て欲しい。アウト×デラックスに出てアウトいっぱい貰って欲しいしQさま!!で学生服着て宇治原さんと競って欲しいしタモリ倶楽部とか出て欲しい。

 きっとその間私と私の殴り合いはずっと続くけれど、出てきたテレビとか出演情報とかが非ヲタの友達からLINEで届いて「あれヨヲコの好きな人じゃない?」って言われるたびにドヤ顔で「今出てた人と私前にめっちゃ一緒に写真撮った」って見せびらかしたい。夢は尽きないのです。

 ずっと眺めていたいから、ぐるぐるしつつも手放しで、結局は楽しく幸せにヲタクを続けるんだと思います。会える内はガシガシ会いに行くんだと思います。来年も再来年も、その先もずっとね。その時に機会に恵まれればきっと。

 

 ぐだぐだ大変失礼いたしました。たまに真面目な記事が続いたらこれだよ!!!!

 来年もよろしくお願いいたします。