弱い犬ほどよく吠える

ダメな大人の見本帳。

MissMoa.ショートフィルムフェスタ2020鑑賞記

 こんばんは、お久しぶりです、MissMoa.のヲタクです。


 皆さんもうご覧になられました?MissMoa.ショートフィルムフェスタ2020。


 国内の若手クリエイターが各メンバーとタッグを組んでショートフィルムを制作し、披露する新しい試み。いやあ神企画でしたよね?!
 こんなみすもあさんが見たいと日頃ヲタクが妄想するような世界、誰も考えつかないような世界、その一つ一つにメンバーが飛び込んで演じて、作品としても素晴らしかったし映像も素晴らしかった……


 これはまだ見てない人の背中を押すべくレポを書かねば!と固い決意を胸に帰宅しまして、急いでブログを認めている次第でございます。なのでまだ見てない人はネタバレになってしまうのでここでストップをお勧めしますね……
 ネタバレOKな方や感想を共有したい方は是非どうぞ!オタクがどんな感想だったのか聞いてみたいー!!
ということで以下延々感想を綴らせていただきますのでのんびりお読みくださいませ。

 

※このブログは管理者の願望と欲望と泥を煮詰めたような愛情をこれでもかと詰め込んだ妄想のみで構成されたブログになります。
※テンションとしては昨年の「MissMoa. World Tour 2019に行ってまいりました。」に近いです。
特に読んで得られるものはありませんので適当に斜め読みしてください。読まなくて大丈夫です。
※ライブではなくシネマ方面に振ったということでストーリー仕立てになっている分悪化していると言えますが人の意見は一切聞き入れずこのままのテンションで進みます。
※私の脳内で開催されたMissMoa.ショートフィルムフェスタ2020の一部始終をトレスしておりますので「このストーリーならめ。で見たい」など言う方がいたら今後購入するマスクの全てが呼吸のたびに顔に貼り付く呪いをかけます。

 

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「歪形の鏡 〜a defective mirror〜」ねーちゃん
【あらすじ】
捜査一課の刑事であるねーちゃんは現在育休真っ只中。激務の日々を忘れ、可愛い長男と優しい夫に囲まれて楽しく忙しく子育てに勤しんでいた。ところがある日、入れ替わりで配属されたはずの若手刑事がねーちゃんの元を訪れる。「北島先輩助けてください、この事件、俺1人じゃどうすることもできなくて……」果たしてねーちゃんの平和な育休はどうなってしまうのか、そして事件の行方は。

【感想】
姉様にはいつかバリバリのアクションをやってもらいたいと思っていた、そんな私の夢がこのムービーで叶いました。ありがとう作ってくださった方。とはいっても冒頭の可愛い子供に恵まれて育児でいっぱい幸せいっぱい、今は育休中なんだから仕事のことなんか考えたくないのっていうねーちゃんも可愛かったなーー!
ちょっとヘタレだけど素直でなんでも言いなりの後輩くんが助けを求めて家を訪れてからのちょっと男勝りのねーちゃんが、家では見せない乱暴な言葉遣いを旦那さんに聞かれてワタワタするところがすごい可愛かったです。赤ちゃん抱っこしながらスマホ片手についうっかり乱暴な口調になっちゃって赤ちゃんに泣かれちゃったり、ご近所さんには刑事って言ってなかったせいで後輩の出入りを目撃されてあらぬ憶測されて困惑しちゃったりするところもリアルですごくよかったけど、やっぱラストの犯人の隠れ家に乗り込んでからのガンアクションは圧巻でしたね。窮地に追い込まれた朝まで赤ちゃんを抱っこしてた手にふっと目を落として呟いた「こんな場所で死んでらんないのよ……」はぞくっとするほどの迫力がありました。

 

「桜とカサブランカクソ代
【あらすじ】
大好きな担任の先生が異動してしまい、ちょっぴり不安を抱える中始業式を迎えた持ち上がりの4年3組。ところが現れた新しい担任の先生は金髪にミニスカ、お酒とタバコが大好きで全身ブランド品に身を包んだ、いわゆる先生のイメージとは正反対のお姉さんで……

【感想】
クソ代さんが小学校の先生?!と思いましたが、最後まで素敵な違和感に包まれた作品でしたね。
授業なんか全然普通にやってくれなくて「りんごとかみかんとかでピンとくるぅ?来おへんやろ!」って全部金勘定で教えるし、「汗かくん嫌や、日焼けも嫌い」って言って体育の授業はジャージ(シャネル)に日傘にサングラスの完全武装で全然動かないし。
あまりに3年生の時と違い過ぎて子供たちも初めはめちゃくちゃ戸惑うんだけど、コックリさんなんか誰よりも本気で参加してくるし、悩んでる子は目敏く見つけてちゃんと同じ目線で話してくれて、どんどん仲良くなっていくところがすごいあったかかったです。
何にもしてないように見えて気づいたクラスが一つにまとまってたのすごい素敵だったなー。中盤らへん、内情を知らずに抗議に来た保護者から先生を守らなきゃ!ってクラス全員で校長室に乗り込んで追い返したところすごいよかったし、何にも言わないでエルメスのキャリーに荷物詰めて学校を有ろうとして去ろうとしてみんなに追いかけられて、「なんやねんアンタら、ドラマのとちゃうねんで」って悪態つくところも見てるこっちが泣きそうでした。ていうかちょっと声が震えてたけど、あれきっとクソ代先生ガチ涙だよね……?


「FANCY PSYCHO PATRIOT」今川あかね
【あらすじ】
昼下がりの川縁で、アカネは1人退屈していた。姉は本に夢中で構ってくれないし、他には何も遊ぶものもない。すっかり飽きて散歩に出たが、目の前に現れた奇妙な顔のウサギを追いかけ始めたアカネは目の前にぽっかり空いた穴に真っ逆さまに落ちてしまい──

【感想】
監督さんの鋭い感性が長編よりもダイレクトに反映されるのが短編映画のひとつの醍醐味だと思うんですけど、これはまさにって感じでしたね!アニメと実写の融合。ルイス・キャロルの作品をベースとしてるんですけど、あかねアリスのキュートなことと言ったら!
お姉さん(ゲスト出演:蘭千代様)の横で退屈そうにしている冒頭部は現実の河川敷であかねちゃんも普通の制服だったのに、独特な作画の時計うさぎが現れて追いかけて行った先には極彩色の2Dのワンダーランド、真っ赤なフレアドレスに白エプロン、リボンツインテのあかねアリスはアニメーションの世界に飛び込んでも違和感がないくらいに二次元的でした。
きっとグリーンバックの撮影がほとんどしたよね……試写後のインタビューで「めっちゃ可愛いうさぎとかと共演してると思って演技したのに完成見たら結構キャラデザがやばくて……」ってあっけらかんと語って監督さんが苦笑してましたけど、確かに独特でしたよね……チェシャ猫もうさぎもハートの女王も、あかねちゃん以外全てのキャラのお顔が某DDの社長さんのアイコンでお馴染みのあのア●パ●マンでしたもんね……


「sea glass」気まぐれプリマドンナ二階堂2子
【あらすじ】
海沿いの町立高校の夏休み明け、2年生のプリマのクラスに転校してきた二階堂2子は、始業式から誰とも言葉を交わそうともしなかった。初めは仲良くしようとしていたクラスメイトも1人、2人と離れていき、「お高く留まった東京者」冷ややかな視線を向けるが、彼女が気になって仕方ないプリマはあきらめず話しかけていく。

【感想】
監督さんの強い希望で唯一メンバー2人の共演となった一作、なんと言ってもオール瀬戸内ロケの映像美ですよね。
転校当初心を閉ざしてどのクラスメイトにも近づこうとしない2子ちゃんが、放課後の音楽室で1人ピアノを鳴らしながら歌うプリマちゃんと遭遇した時のあの西日の眩しさとか、2人が仲良くなってから迎えた3年の夏の浜辺でローファーを脱ぎ捨てて裸足で駆け回るシーンの光の粒の美しさとか!
初めはプリマちゃんに「一緒に歌お」って言われてもふいって何も言わずに帰っちゃうのに、たびたび来てはなんとなく聴いて帰ってを繰り返すうちに「……なんていう曲?」ってついに2子ちゃんが口を開いた瞬間のプリマちゃんの花が咲いたみたいな笑顔が印象的でした。
終盤プリマちゃんがアイドルになるために上京を決めたところから、2子ちゃんの転校を巡る秘密が明かされたわけですが、そこからお互いを心配するが故のギクシャクが見てるだけで辛すぎて、クールな2子ちゃんが感情剥き出しに怒るところは胸が痛かったです……
そこから会話できないまま迎えた卒業式で、プリマちゃんが初めて2子ちゃんに本音をぶつける校門のシーンの桜吹雪も幻想的だったし、最後の駅での見送りのシーンは涙を禁じ得ませんでした……2子ちゃんが「私は地元に残る」と今住む土地を「地元」と称した時のプリマちゃんの表情、すごくよかったなあ……

 

「白衣の天使はくじけない!」forget-me
【あらすじ】
2×歳、一人暮らし、看護師、アイドル。
ごく普通に暮らしたい、多分ほぼ普通に暮らしてる、普通ってなんだろう?「アイドル」の一面を持ち、ほんのちょっとだけ周りの人とは違うアフターワークを過ごすフォゲ美の日常と思いを綴る、唯一のドキュメントムービー。

【感想】

フ ォ ゲ 美 ち ゃ ん の 貴 重 な ナ ー ス 姿 。
ありがとう神様監督様フォゲ美ちゃんというその存在と職業選択の自由。私たちの目から見るフォゲ美ちゃんは華やかに巻いたヘアスタイルがほとんどだったから、ギュッと後ろで一つに結んだ機能重視のお仕事スタイルがまた新鮮で可愛かったです……
患者さんと和やかに会話しながらテキパキ点滴をつけ替えてくれるところとか、難しい患者さんに当たってそっと片隅で涙する姿とか、ちょっと納得いかない師長さんの指示に唇を尖らせつつ従おうとするも、やっぱ腑に落ちなくて駆け寄って抗議する姿とか、お仕事を一生懸命がんばる姿がこれでもかってくらい堪能できて幸せでした……駆け寄る前に「すみません、もしかしたらここ流さないでくださいって言うかもしれないですけどごめんなさい」って密着カメラに断り入れてから抗議に行くとこすごい気遣いの子だなあって思った……
かと思えば1DKのお部屋でおこたに入ってアイス食べてるところも可愛かったし、あんなに仕事頑張ってても「しごといきたくなぁい」とパタンと倒れる姿も可愛いの具現化。ジェラピケのナイトウェアが天使みたいでしたけどナレーションの篠原瑠々ちゃんに「この密着のために新調した」ってバラされてたのが笑いました。
あとそうだ、片隅に置かれた赤いベースについて聞かれて「えーと、あれは、……また今度話します」って言ってそのまま明らかにならなかったから絶対に第二弾やってください。


アイアン・メイデンユートピアとみたけい子
【あらすじ】
アメリカのとある片田舎、治安が最悪な小さな街。どこにでもあるような傷害事件で逮捕されたケイコに下された判決は刑務所収監ではなく、人里離れた山奥の屋敷での1ヶ月の奉仕活動だった。
「ボロいミッションね」とタカを括って乗り込んだケイコだが、そこは生あるものの魂を奪う正真正銘の幽霊屋敷で──

【感想】

けい子ちゃん念願のミュージカルムービー!バッドガールやらせたら世界一!
おどろおどろしい廃豪邸に連れてこられてるのに何もかもお構いなしでズカズカ踏み込んでいくけい子ちゃんが逞しくてかっこいいし、前髪が顎まであるメイド長に着替えさせられても「なんかダッサイのよねえ」ってハサミを掴んでジャギジャギ切っちゃって、胸元ガバ開きのミニスカメイド服で歌いながら乱暴に家事をこなして行くとことか超爽快でしたよね。
お掃除するシーン(目についたものを片っ端から摘み上げてダストシュートに放り込む)の攻撃的なお歌も好きだったし、お洗濯のところで高らかに歌いながらカーテンくるくる巻きついたせいで襲い掛かろうとしたゾンビがうっかり死んでたところとかめちゃ笑いました。
最初から最後まで本人は命を狙われてるなんて夢にも思ってなくて、結果的に悪霊退散できちゃってたのが楽しかったですけど、中盤「ちょーかわいい」って言って可愛がってたゾンビ犬(緑色)どうなっただろうって考えるとちょっとだけ哀愁。

 
「落花声」白鳥ふくえ
【あらすじ】
都内のデザイナーズマンションに引っ越してきたふくえにはある悩みがあった。それは上階の住人からの落下物。初めは植物の枝葉や衣類程度だったが、徐々にエスカレートしていき、ベランダに出すことはないであろうものまで落ちているのだ。痺れを切らしたふくえはとうとう住人へ抗議に向かうことに。

【感想】
そういえばふくえ様ホラーやりたいって言ってたもんね……めちゃくちゃ苦手だからすごい頑張って見たよ……よりによってばちくそクオリティ高くて怖いでやんの!!
強気なふくえ様のキャラクターがそのまま役にも反映されているから、上階の迷惑住人を突き止めて乗り込んで行くところからいっこうに出る気配のない住民への強い怒りから、徐々にエスカレートしていく落下物へ恐怖を覚えていくまでのコントラストがすごく鮮明でぞっとしました……
ふくえ様はお目元の強い方だから、目での演技が大変光っていらっしゃいましたね。「もうずっと誰も住んでないよ」って言われた瞬間の戸惑いの目から、理由を答えたがらない管理人さんに向けた疑いの目、不規則に回る電気メーターを見た時の恐怖の目。
あと初めて人影見ちゃった時の正気の沙汰じゃなさそうな(実際正気の沙汰じゃないんだけど)つんざく悲鳴!「あの一瞬がやりたくてお仕事を受けたようなものよ」って仰ってましたけど、確かにめちゃくちゃ怖かったけどあの瞬間ちょっと嬉しそうだったような……

 

「平和によく似た暮らし」野崎蘭千代
【あらすじ】
初めてのお付き合いを経た初めての同棲を控えて、一足先に新居に到着した女性。荷物の運び込みを終えてひと段落と思ったが、初めて尽くしの生活を前にそれまで気にも留めなかったあらゆることが気になり始めてしまう。恋愛中の「見え方」に目を向けた女性の30分をノンカットで描いたコメディ。

【感想】
彼氏との同棲と言う人生の一大事を前に、普通だったら絶対気にしないようなちっちゃーーいことが次々気になり始めてしまう蘭千代さんが、交際相手の到着を前に右往左往。
制作会見の時に「現代的な役がやりたい」と仰っていたので、ITお仕事系とか突き抜けて近未来系とかいくかなと思ってたところを見事に裏切ってくれました。普通の女性の等身大のソワソワが非常にリアルでおかしくも可愛かったです。
バスルームと居間の間に何も目隠しがないことに気づいて仕切りとカーテンレールを探して扉の隙間をひたすら撫で回したり、段ボールの横腹に書かれた内容物が殴り書きなことを急に気にして突然段ボールを回転させてめちゃくちゃ綺麗な字で書き直したり、使ってる歯磨き粉がちょっと昔ながらの銘柄なこととか、蘭千代さん大丈夫!そんなん普通気にしないから!!って画面の向こう側からあまりにも叫んであげたくなるくらいコミカル可愛かったです。1人だからほぼセリフがない分たまーにぽそっと口から出る「駄目でしょうこれ……」とか「大丈夫……?」っていう独り言がすごくリアル。あと低音。

 


 いやもうどれもこれも見た時の驚きとときめきと言い得ぬ感動がありありと思い出されますよね……運よく試写に当たったのでその時のお話も合わせて掲載させていただきましたが本当に楽しかったです。見た方ぜひ感想共有させてくださいね……

 

 ずっと不安な情勢が続く2020年、MissMoa.さんのみならずアイドルとエンタメを愛するオタクにとって、いや、世界中の人にとって息苦しい日々が続きました。

 「こうだったらよかったのに」は尽きないし、思うようにいかないことも山ほどあるけど、そんな中でずっと前を向いてくれる人たちを私はずっと愛しています。

 去年はまっさらな中、何もない中で無理やりひねりだした(その割に超絶楽しそうな)1万字、今年はもしかして感想とか書けちゃったりするんじゃない?って思ったけど、それは来年に持ち越しということで。いや持ち越さんでもすぐに書けばいいんだけどね。なければ作るも楽しいからいいんです。

 あまりこう思いのたけを語ったりするのが得意でないので締めの言葉がどうにも締まらなくてすみません……感想書くのも苦手なんだよ!じゃあこの分量はなんだって話ですけどこれはこれだから!!事実だけどね!私の脳の中で起きた!!

 

 そんなわけで取っ散らかってますが長々お読みいただきありがとうございました。

 例によってまた生き物のように付け加えられるかもしれませんが。

 

 

フィルムタイトル協力:友人(ほんとありがとう神か)